年々増加する「共働き子育て夫婦」と「2世帯住宅」の相性を徹底検証。
メリット・デメリットを筆者の実体験を織り交ぜながら、お伝えしていきたいと思います。
など、二世帯住宅に住む人や、住むことを検討している共働きの子育て夫婦が、気になる情報を全てまとめてご紹介いたします。
【二世帯住宅】専業主婦より共働き家庭の方が多い?!
筆者が小学生だった平成5年頃、働いているお母さんは少なかったかことを覚えています。
我が家は共働きの家庭でしたが、授業参観や運動会に親が来なかった子は、クラスの中でも少数派で、寂しい思いをした記憶があります。
実際、総務省の「労働力調査」を見ると、平成8年頃までは共働き家庭は、専業主婦の家庭よりも少ない結果となっており、「妻は家にいるもの」と考える家庭が多かったのではないでしょうか。
しかし、平成9年頃から共働き家庭が専業主婦家庭を上回る結果となり、その差は年々広がり、現在では共働き家庭は専業主婦家庭の2倍の数にまで増えています。
背景には、男性の終身雇用の崩壊や、物価は上がるのに賃金が上がらない等の経済的背景が大きいと言われていますが、結婚や子育ての価値観が多様化しつつあることも、大きな要因の1つだと思います。
そういえば、「亭主関白」という言葉も聞かなくなりましたね。
【二世帯住宅】共働き子育て夫婦の悩みや問題は?
育児の分担、これに勝る悩みはおそらくないでしょう。
日々の保育園の送り迎えから始まり、子供が熱を出して保育園に呼び出されたら、どちらが迎えに行くか、次の日はどっちが会社を休んで看病するか、、、。
この役割分担で何度夫と喧嘩したことかわかりません。
女性が働く時代になったとはいえ、子供絡みで休む時は、大体が妻の方である風習はまだ根強く残っていると感じます。
また、夫婦どちらも休めない時は、主人の両親にお願いをして、面倒を見てもらっていました。
夏場などは炎天下の中30分以上かけて、自転車で来て、両親が体調を崩すこともあり、多大な負担をかけたことと思います。
そんな背景もあり、主人から2世帯住宅の計画を聞いた時は、姑と暮らすマイナスイメージよりも、育児を分担できる人が増える、という図々しいプラスのイメージが働き、快諾した記憶があります。
実際、2世帯にしてからは役割分担での夫婦喧嘩は殆どなくなりました。
二世帯住宅は共働きの子育て夫婦にメリット?!
妻の就業率が高い!
育児の分担を親世帯ともできる2世帯住宅は、共働きをする上では理想的な形態と言えるでしょう。
2世帯住宅研究所を持つ旭化成ホームズは、小学生以下の子供がいる家庭を対象に調査を行い、単世帯・2世帯に住むそれぞれの妻の就業率を分析しました。
その結果は、単世帯の妻の就業率が33%なのに対し、2世帯住宅に住む妻の就業率は53%と大きな差をつけ、2世帯住宅は共働きをする妻にとって、強い味方であるということが証明されました。
夫婦の時間を持てる
付き合っていた時や新婚の時は、映画や遊園地など、様々なところに2人で出かけていた夫婦が、出産・育児をきっかけに2人の時間は取れなくなることを、ほとんどの方が経験されているのではないでしょうか?
筆者も2世帯住宅にするまでは結婚記念日は自宅でやったり、両親に預けたとしても慣れないので、電話がたくさんかかってきたりなど、いい思い出がありません。
現在では、月に2回ほど映画や買い物に夫婦で出かけさせてもらっています。
もちろんお土産を買うなど多少の気は使いますが、親もそのタイミングを利用して、動物園などに連れて行くのが楽しみらしく、これも親孝行かなと思えるほどです。
教育ではなく共育
親世帯と一緒になって子供を育てられることは、この上ないメリットだと思います。
将棋やオセロ、けん玉にスゴロク、ちょっと昔の遊びを教えてくれている光景が、筆者はとても好きです。
2世帯住宅になってから、子供はよく近所の年配の方とお話をするようになり、すっかり近所の人気者になってしましました。
旭化成ホームズの2世帯研究所のデータでは、単世帯の子供に比べて2世帯の子供は大きな声で話し、よく挨拶をするという統計もあるそうです。
おそらく夫婦だけでは教えてあげられなかったことを、たくさん学んでくれたからだと思います。
情操教育という今の若者に欠けているかも知れないものを、補うことができるのも、2世帯住宅のメリットだと言えるでしょう。
共働きの子育て夫婦必見!二世帯住宅を検討する際の注意点は?!
基本的に自分たちで育てる姿勢を大切にする!
「共育」という理念を忘れてしまうと、親世帯に子育てを丸投げする結果になります。
共働き世帯の実に9割以上が保育園を利用していると言われており、ほとんどの共働き世代が自力で子育てをしようとしているのが見てうかがえます。
2世帯住宅であったとしても、この姿勢を崩すことはせず、責任と自覚をもって「共育」をしてもらいたいと思います。
もう一方への両親への配慮
どちらかの両親と住むということで、もう片方の両親と少し距離ができることがあります。
当然、子供も同居をしている方に懐きますので、ある種の嫉妬心のようなものが少なからず出てきます。
定期的に、同居をしていない両親のもとに遊びに行き、時には自宅に招待し、どちらのご両親とも良好な関係を維持できるようにしてください。
孫の奪い合いは想像以上に壮絶なものです。
間取りの配慮
以前はお互いの世帯の独立性を維持するために、子世帯の居室(寝室や子供部屋)はリビングを経由しないといけない間取りが流行っていました。
しかし、「共育」という考えが生まれてからは、親世帯が直接子供部屋に行けるような間取りが主流となってきました。
これも住んでから気づいても遅いので、是非事前にチェックしておいてください。
合わせて読みたい
実際に共働きの子育て夫婦に聞いてみた!二世帯住宅の暮らしの口コミ!
悪い口コミ
良い口コミ
まとめると
やはり悪い口コミは、ご両親、特にお姑さんに対する苦手意識に集中しますね。
ただ②の口コミは、ご両親がいるから夫婦が思い切り働けている環境を作れているのだと思います。
単世帯からしてみたら羨ましい悩みです。
良いほうの口コミは逆に意見が多種多様で、2世帯住宅のメリットの多さが見て取れます。
お互いの距離感など、2世帯住宅は注意をしないといけない点もありますが、共働き世帯にとって享受できるメリットは多そうです。
まとめ
今後、確実に共働き世代は増えていくでしょう。
共働きは経済力がつくという利点もありますが、子供を育てる時間に弊害を感じ、産まない選択や、2人目以上を作らない選択をする夫婦も出てくることでしょう。
執筆をしていく中で、極端かもしれませんが、2世帯住宅によってその弊害をなくせたら、少子化問題はもちろん、様々な社会問題にいい影響がある気がしてなりません。
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