二階建ての家を探している時に「総二階」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
実は住みやすい家として注目を集めているのです。
特に間取りを考える際に、気にしておきたい要素の1つにもなる総二階。
今回は、二世帯住宅の総二階について
総二階とは
外から見た時、そして間取りで見た時に非常にシンプルな形をしているのが特徴です。
二世帯住宅で総二階は住みやすい?
住宅の形とその大きさから間取りもシンプルになることが多く、あまり複雑な動きを要求されることもありません。
もちろん住みやすさを求めるとなると、
・バリアフリー
など意識しなければいけないポイントは多くありますが、基本的には非常にシンプルで動きやすいものになっているはず。
「住みやすい」と一概に言えるものではありませんが、シンプルな家を求めている方は住みやすく感じるでしょう。
【二世帯住宅】総二階の間取り
左右完全分離の間取り
出典:ヘーベルハウス
左右で分離した間取り。
建物は1つですが、中身はほとんど別々の住宅。
親世帯用の部屋にエレベーターが設置されているので、二階とはいえ階段を上る負担を減らすことができます。
1階と2階がほとんど同じ間取り
出典:COZY
全ての設備を世帯分用意した間取り。
2階に上がるのにも玄関から分かれているので、世帯間の距離感を保ちながら生活することが可能です。
総二階というシンプルさを活かし、1階と2階がほとんど同じ間取りになっているのも特徴です。
各階に和室がある間取り
出典:ミサワホーム
延床面積は約45坪、その中で玄関から
・キッチン
・リビング
と全ての設備を分けた完全分離型の間取り。
シンプルな間取りですが各階に1つずつ和室を設けるなど、しっかりとこだわりも反映させています。
外とのつながりを意識した間取り
出典:セキスイハイム
玄関のみを共有したタイプの間取り。
1階は親世帯用に和室を設置し、リビング部分はほとんど片面全てが外と隣接するように配置。
2階もまた2か所のバルコニーを設けるなど、外とのつながりを意識した間取りとなっています。
延床面積約50坪と比較的大きいサイズの住宅で、各部屋十分な広さがあります。
1階に共有する設備を全て置いた間取り
出典:ヤマト住建
寝室といった各個室以外の設備を共有している間取り。
1階に共有する設備の全てを設置。親世帯の寝室も同じ階に置いているので、毎日階段の上り下りをする必要もありません。
面積も比較的コンパクトになっているので、1.000万円代というローコストでの建設が可能となっています。
家事動線を考えた間取り
出典:アキュラホーム
完全分離型ながら、
・室内干しスペース
が完備されている贅沢な作りが特徴の間取り。
シンプルな作りなので大きな動きも必要なく、スムーズに家事をこなせるのは主婦にとっても嬉しい設計です。
世帯間の距離感を考えた間取り
出典:セキスイハイム
1階を親世帯、2階を子世帯としているのは他と変わらない二世帯住宅ですが、この間取りは全ての設備を共有している完全共有タイプとなっているのが特徴です。
普段の生活を両世帯で共に暮らすので、距離感を保つのが難しくなりがちですが、そのために2階には「ファミリースペース」という設備を設置。
完全共有ながら、世帯間の距離感もしっかりと確保しています。
十分なスペースを確保した間取り
出典:建築システム
横に並んだ2つの玄関からキッチン、リビングまで完全に分離しているタイプの間取り。
1階リビングはゆったりスペースで、2階のLDKも十分な広さがあります。
これなら完全分離型でも、両世帯が快適に暮らせるでしょう。
たっぷりと光が入る間取り
出典:ヤマト住建
玄関のみを共有したタイプの間取り。
形はほとんど同じながら、1階と2階で間取りは大きく変わっています。
そんな中でどちらもリビングダイニングからは、外と少しでもつながれるような位置に配置されており、自然の光を取り込むことも忘れてはいません。
生活空間を完全に分けた間取り
出典:ミサワホーム
延床面積26坪というコンパクトな間取り。
完全分離型なので、それぞれの生活空間に絶妙な距離感を確保しています。
1階と2階にそれぞれリビングとキッチンがあるので、世帯間で生活のリズムが異なっていても安心です。
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【二世帯住宅】総二階のメリット
建築費用を抑えられる
多くの二階建て住宅では1階よりも2階が小さくなるタイプが多くなりますが、総二階では2階も1階と同じ面積を確保できます。
つまり、小さい土地面積でも、1階と2階を合わせれば十分な広さが確保でき、これが土地代を含めたコストカットへと繋がるのです。
複雑な形をしているわけではないので、建築費も抑えることが可能です。
耐震性に優れている
シンプルな形はつまり四角や長方形といったもの。このような綺麗な形は耐震性にも繋がり、シンプルであればあるほど、高い耐震性を確保できます。
複雑な住宅では衝撃が様々な部分に大小違った力で分散します。
しかし総二階であれば、均等に全体へと拡散することができ、衝撃を抑えることに繋がるのです。
光をたっぷり取り入れられる
屋根のように2階部分が1階よりも飛び出している形の住宅など複雑な形を取れば取るほど、光を取り入れるのが難しくなってしまいます。
しかし総二階では1階も2階もどちらも邪魔をすることなく存在しているので、そんな心配はなく、むしろ光を取り入れるのが得意な形となっています。
【二世帯住宅】総二階のデメリット
デザインの幅が狭い
シンプルな形であることが特徴の総二階。
シンプルなのは形だけでなくデザインにおいても同様で、どうしてもありきたりなデザインとなってしまうようです。
シンプルを活かせれば良いものになるのは事実ですが、幅を利かせるのは難しいのかもしれません。
1階を大きくすれば自ずと2階も大きくなる
1階と2階の面積が同じであるのが総二階なら、1階の面積を大きくすれば当然2階も大きくなります。
ただ大きくなるのであれば問題はありませんが、当然大きくなれば費用も掛かってしまいます。
土地によっては合わないこともある
広く、または複雑な形をしている土地にシンプルな形の総二階はどうしても合わないはず。
土地が狭く、シンプルな形をしているからこそ総二階となってしまうので、まずは土地を見る所から始まります。
まとめると
いくつかピックアップしたデメリットを見てみましたが、これを見て分かる通り、実はそこまでのデメリットではないのです。
人によってはほとんどデメリットを感じることも少ないので、事実上はデメリットなし、とも感じてしまいますが、あえて挙げてみた結果こうなっています。
【二世帯住宅】総二階の口コミ・評判!
悪い口コミ
良い口コミ
まとめると
シンプルなデザインはやはり「味気のない外観」としてあまり良くはない印象を与えているようです。
土地柄仕方なくこのタイプを選択することになったという声もあり、良くも悪くもシンプルが目立つのが総二階の印象のようです。
良い意見としてはやはり価格の安さが挙げられています。
そしてシンプルな存在はコストだけでなく設計に掛かる時間もカットできるとして、好評な意見としても集まっています。
シンプルな住宅となり、家庭によっては味気ないものとなってしまっているようです。
しかし、必ずしもそうではなく、シンプルだからこその良い印象も与えているのが事実。
総二階の大きな特徴である「シンプルさ」を存分に発揮できる設計ができればデメリットは解消できるのではないでしょうか。
まとめ
シンプルな形が特徴でメリットともデメリットともなってしまう総二階。
さらに二世帯住宅として設計することで、少しの制限が掛かってしまうことにもなりますが、反対に上手く特徴を活かせれば、良い住宅に1歩も2歩も近づきます。
既に多くのハウスメーカーからいくつもの住宅が誕生しているので、その間取りを参考に探してみることをおすすめします。
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