家を探している人の中で“メゾネット”という言葉を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。
まだ決して多くはなく、しかし少数ながらも魅力溢れる住宅タイプとして注目を集める”メゾネット”。
一人暮らし用として密かな人気を集める一方で、二世帯住宅という少し特殊なタイプにも活用することができるのです。
今回は、
メゾネットって何?
そもそも”メゾネット”というものがまだよく分かっていない人も少なからずいるでしょう。
そんな人のために簡単なメゾネットの概要、そしてどんな人へおすすめできるのかお伝えします。
メゾネットとは
メゾネットとは、
のことを指しています。
簡単に言うと、中に階段があり、一戸建てのように一階と二階で構成されているマンションのこと。
一般的なマンションやアパートにも”ロフト”と呼ばれるスペースのある物件は多数ありますが、厳密にはメゾネットはこれとは違い、プラスアルファのスペースではなく、しっかりと階層が分かれています。
そのため、中に入るとまるで一戸建てのような雰囲気を味わうことができる上、マンションながら今回紹介する二世帯住宅というタイプにも対応が可能となっています。
ロフトとの違いは?
メゾネットのことをあまりよく知らない人は、”ロフト”と混同してしまいがちです。
しかし既にお伝えしている通り、メゾネットとロフトでは大きく中身が違ってきます。
そのため階層をわざわざもう1つ設けることもなく、その多くがはしごなど簡易的な物で繋げているだけ。
そして使い方としても、個室として使うには少々手狭になってしまうのが一般的で、布団を敷けばいっぱいになってしまう寝室専用として、もしくは物置として使用されることが多くなっています。
2階建てや3階建てといった一般的な一戸建ての中の個室に付けられるタイプもあり、メゾネットとは混同することはできない設備と言えるでしょう。
どんな人におすすめ?
メゾネットを取り付けるにおすすめされるのはどういった人、家庭になるのでしょうか。
いくつかピックアップしてご紹介いたします。
一戸建ては買えないけど雰囲気を味わいたい人
費用も掛かり、場所の確保も行わなければならない一戸建て住宅。
それが難しくても、メゾネット住宅ならある程度の費用で購入が可能です。
一戸建ては難しく、同じ生活感を味わいたいという人にはもってこいでしょう。
手間を掛けたくない
こちらもまた一戸建てとの比較になりますが、一戸建てはいろいろと手間が掛かってしまうのが現実。
その反面メゾネットならマンションのようなタイプになり、土地探しなどの手間を省くことも可能です。
【2世帯住宅】内階段の位置はどこがおすすめ?!
メゾネットの設備の1つとして”内階段”は外せません。
いわゆる階段として使用するものですが、どこに置くかで使い勝手も変わるでしょう。
そんな内階段のおすすめの設置位置をご紹介します。
リビングダイニング
リビングダイニング内に設けるタイプの内階段。
なぜ、ここがおすすめとされるのかと言うと、メゾネットタイプの内階段は多くが吹き抜けとなり、このおかげでリビングダイニングをさらに明るくすることが可能になるのです。
玄関前
メゾネットタイプだけでなく一般的な一戸建てとしても設置される玄関前。
ここにおけば二世帯住宅で気にしてしまいがちな距離感を保つことにも繋がり、その都度顔を合わせるのは息が詰まる、なんて人にはおすすめです。
【二世帯住宅】メゾネットのあるおすすめ間取り7選!
メゾネットに関する情報をいくつかお伝えしてきましたが、やはりその目で見てみるのが一番理解しやすいでしょう。
そこでここからはメゾネットを採用した住宅間取りをご紹介いたします。
一挙に7つの間取りをご紹介するので、どんなものなのか、そしてその特徴をよく見ておきましょう。
【二世帯住宅】左右完全分離型|メゾネットのある間取り
出典:アクシアプラス
同じ形の間取りとなる住宅を隣同士に2棟建てた二世帯住宅。
完全に分離した形の住宅となるので、ほとんど独立した生活を行うことになります。
独立した生活となるため家族間の繋がりはあまり得られませんが、困った時はすぐ隣に行けるので、安心して暮らせるでしょう。
【二世帯住宅】30坪のメゾネットのある間取り
出典:パークタウン城山
1階2階に共有スペースを設け、3階には個室を設けた三階建てのメゾネット住宅。
各階にベランダ、1階にはテラスを設置しているので、三階建てとはいえ開放的な空気を味わうことができるようになっています。
【二世帯住宅】40坪のメゾネットのある間取り
出典:アドライフ
広めのリビングと上階にある4部屋が特徴的な間取り。
収納スペースの数も多く、トイレもそれぞれのフロアに1つずつ設置されています。
廊下できっちりと生活空間を分けているので、家族間の距離感を取る事も可能です。
【二世帯住宅】60坪のメゾネットのある間取り
出典:デュープレックス
延床面積60坪以上という広さが特徴的なメゾネット住宅。
中でもリビング、主寝室、和室の広さが特徴で、開放的な暮らしには十分すぎる設計となっています。
【二世帯住宅】リフォームでメゾネットを付けた間取り
出典:エムジェイ ファクトリー
一見するとほぼ一戸建てと変わらないメゾネット住宅。
広いエントランスやリビングダイニングなど家族の過ごしやすさを意識したリフォームを行っています。
今後の家庭環境の変化も視野に入れているので、間取りの変更も可能になっています。
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【二世帯住宅】メゾネット付き!コンパクトな間取り
出典:こおろ不動産
2LDKのシンプルかつコンパクトなメゾネット住宅。
非常にシンプルではありますが、玄関にはホール、各部屋には収納スペースを設けるなど暮らしやすさも意識されています。
【二世帯住宅】メゾネット付き|一部共有の間取り
出典:東京不動産販売株式会社
1階と2階で生活空間を分けることができるタイプのメゾネット住宅。
玄関からまっすぐ2階へと上がることができるので、家族間のプライバシーの配慮にも適しています。
リビング、浴室といった一部の設備を共有していますが、トイレは各階に設置されているので、階段の上り下りはそこまで多くはならないでしょう。
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メゾネット付き二世帯住宅の価格相場は?
気になるのはメゾネットという住宅の価格相場。
メゾネットは一般的に集合住宅として存在しているものがほとんどですが、中には一戸建てでもメゾネットの表記がされるなど、実は家ごとに定義も異なってしまいます。
そのため価格相場も一概には言い辛く、はっきりと「値段」として表記するのは難しいのです。
そこで今回は参考とするべく東京都という限定された地域のメゾネット賃貸の価格相場をご紹介いたします。
これに対し一般的な賃貸では多少の差額はあるものの、ほとんど誤差のようなもの。
メゾネットタイプのほうが若干高くなっているのは確かですが、気にならない程度なのではないでしょうか。
ちなみにこの数字は築年数が経てばやはりそれだけ安くなり、デザインにこだわっていたり新しいものになると、また価格も変わってきてしまいます。
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【2世帯住宅】メゾネットのメリットは?
続いて二世帯住宅のメゾネットを採用する際のメリットについてをご紹介。
特徴や基本情報はもちろんですが、やはりメリットを見ないことには始まりません。
広い空間の確保
マンションやアパートは一般的にはワンフロアのみの間取り。
しかし同じ階層を増やすことで、一気に広い空間の確保が可能になります。
空間が広ければ部屋も増え、今回ご紹介している二世帯住宅にもしっかりと対応可能です。
騒音問題の解消
マンションなど下の階に他の人が住んでいる住宅では、音への配慮も行わなければいけません。
メゾネットを採用すると、上階に音の原因となりがちな子供部屋を置くなどすれば、下への騒音問題は解消できます。
プライベートの確保
ワンフロアではなかなかはっきりとしたプライベート空間の確保は難しいもの。
そんなプライベートの確保にも役立つのがメゾネットタイプです。
【二世帯住宅】メゾネットのデメリットは?
メリットと同時に確認しておきたいデメリットについてもご紹介。
中には一般的な多層住宅で見られるものもありますが、メゾネットタイプのデメリットとして改めて確認しておきましょう。
階段の分だけ面積が減る
ワンフロアに比べれば幾分広い空間が確保できるのはもちろんですが、階段を取り付ける分だけ面積が減ってしまうのも確か。
階段をどこに取り付けるかも大きな問題となるので、慎重に考えることが必要です。
冷暖房の効きに不安
階段の設置で空気が通りやすくなるのはメリットの1つ。
しかし、同時に冷気や暖気が逃げてしまい、冷暖房が効きにくくなることもあります。
メゾネットタイプでは階段部分を吹き抜けにする家庭もあり、そうなるとさらに効きは悪くなってしまうかもしれません。
メゾネット付きの二世帯住宅の体験談6選
様々な特徴を持つメゾネット住宅。
そんな住宅を選んだ人はどんな体験をしているのか、メゾネット住宅の体験談をご紹介いたします。
悪い体験談
良い体験談
まとめると
メゾネットタイプはどうしてもシンプルな間取りになってしまうことが多く、あまり凝った内装を見いだせない部分に不満を感じる人も少なくありません。
反対にメゾネットタイプの特徴的な内装に好評な意見を挙げる人も多く、中には螺旋階段などの一般的な家庭ではなかなか見る事のできない設備に、驚きの声を挙げる人も。
メゾネットはその間取りが特徴的ですが、暮らし方は基本的には一般的な多層住宅と同じ。
メリットもあれば同じようにデメリットもあるので、後は上手く特徴を活かした暮らし方ができるかどうかになります。
その際には今だけではなく、今後の環境も視野にいれておきましょう。
中には間取りの変更を行えるものもあるので、そうしたポイントに注目して探してみるのもアリです。
まとめ
メゾネットと聞いて少し不安な表情を浮かべる人も中にはいるのではないでしょうか。
わざわざそんな少し特殊なものを選ばなくても、そう思ってしまいそうですが、メゾネットにはメゾネットだけのメリットもあり調べてみて損はありません。
とは言ったものの、メゾネットタイプはなかなか希少な存在であり、簡単に自分の条件にぴったり合うものを見つけるのは難しいかもしれません。
特に今回は二世帯住宅、特殊な環境になることは間違いないはずです。
まずは基本情報を調べ、おすすめの間取り等を見てみることをおすすめします。
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