ただでさえ生活空間が限定されてしまう二世帯住宅。
快適な空間を作るために様々なプランを考えている各メーカーですが、そんな中注目したいのが「屋上」です。
プライベートな生活空間、というわけにはいかない設備ですが、子供の遊び場やテラス、両世帯の繋がりとしても期待できる設備で、是非考えてみたいもの。
今回は、
など、屋上付き二世帯住宅に関する、気になる情報を詳しくまとめました!
二世帯住宅に屋上を付ける際のポイント
ただ二世帯住宅に屋上を設置するだけではいけません。
良い屋上付きの二世帯住宅を選ぶにはポイントがあり、そのポイントをしっかりと考えることが重要になります。
ここでそんな屋上付き二世帯のおすすめポイントをご紹介、しっかりとチェックして良い家を見つけましょう。
用途を考える
屋上を何に使うのか、その使用用途を考えるのがまずは大事。
使い方は千差万別で、「洗濯物を干す」という家事の一環から、「ガーデニングスペース」として家庭菜園を行う事もできます。
子供の遊び場としても使用できる場合もあるので、まずはどうやって使うのかをイメージしておくといいでしょう。
直通エレベーターを設置する
二世帯住宅ということは親世帯も使うこともあるはず。
しかし屋上とはつまり最上階、三階建ての住宅にもなればさらに上階まで登る必要が出てきます。
さらに親世帯の多くが一番下の1階部分を生活スペースとすることになるので、せっかくの屋上に上がるのもかなりの労力を使うことになるでしょう。
そこでエレベーターの登場です。
2階3階へ行く時に使うのはもちろんのこと、屋上部分への直通エレベーターを設置すれば、親世帯も安心して屋上へと足を運ぶことが可能。
もちろん子世帯であっても楽に洗濯を干すのに使えるので、エレベーター1つでいくつものメリットが存在することになります。
防水・落下防止の対策をする
テラスとしての使用からガーデニング、場合によってはペットの遊び場としても利用できる屋上ですが、選択肢が多いということは、それだけそこに掛ける”対策”も必要になるということです。
その大きなものが「防水」と「落下防止」。
手すりを付ければ安全性は各段に上がり、さらに階下への水の被害を抑える対策を行う必要があるでしょう。
これらもまた快適に暮らすためのポイントです。
プライバシーに配慮する
住宅街ならそこまで気にする必要もないのですが、オフィス街や周りに高い建物がある地域では、屋上で過ごすのに周りの目を気にしてしまう、ということにもなり兼ねません。
そこで、
といったものを設置しておくのもポイント。
自分が暮らす地域の周辺環境を前もって調べておくといいでしょう。
屋上付き二世帯住宅の間取り
屋上庭園のあるお洒落な間取り
出典:いい家
ビルトインガレージ付きの3階建ての間取り。
屋上はスカイガーデンとして全面テラスのように利用しているのが特徴です。
屋上も特徴的ですが、各階床暖房やミセスコーナーといったこだわりの設備も設置しています。
様々な使い方ができる屋上付き間取り
出典:ミサワホーム
完全分離型の間取り。
1階と3階、そして2階でフロアを分けており、玄関からリビング、そして階段に至るまで専用の物が用意されているのが特徴です。
肝心の屋上も、約23帖と広く確保されているので、様々な使い方ができるでしょう。
ほどよい距離感が魅力の間取り
出典:上毛新聞マイホームプラザ
各階約25坪、コートヤードという屋上を設置した間取り。
完全分離型の二世帯住宅として、親世帯と子世帯とで距離感をあけていますが、その分屋上で共有した時間を過ごせます。
小屋裏収納の存在やママズルームといったこだわりの設備を設置しているのも特徴です。
蔵階がある間取り
出典:ミサワホーム
屋上付きの2階建てですが、1階と2階の間に”蔵階”を設置した間取り。
実質3階建てとして、十分な広さを確保しています。
屋上は約11帖と比較的広くなっているので、それだけ使い方の幅も広がります。
スカイヤードと太陽光パネルが付いた間取り
出典:積水ハウス
4階建ての屋上付き間取り。
子世帯は3階に親世帯は4階にと高いフロアをそれぞれの生活スペースとしていますが、エレベーターも設置されているので、上り下りに体力を使う必要はありません。
屋上にはスカイヤードと太陽光パネルを設置、家庭を手助けする空間としても存在しています。
屋上で家族がふれあえる間取り
出典:リバティホーム
1階に親世帯、2階3階に子世帯が生活する、完全分離型の間取り。
完全分離型なので、なかなか家族が集まることもないかもしれませんが、だからこその屋上スペース。
普段はそれぞれの生活を過ごしながら、時折両世帯が集まって屋上でのひと時を過ごすというのが理想的です。
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屋上付き二世帯住宅の価格はどれくらい?
二世帯住宅に屋上を付ける場合、住宅構造や広さ、どんな物を設置するかで多少の差はありますが、ほとんどの場合で”約200万円”は掛かってしまいます。
二世帯住宅の相場は約3000万円、そこに屋上を設置するとなるとそれ以上の価格となり、
となるのが分かりやすい数字になるでしょう。
あくまでも単純な計算のもと出した数字で、二世帯住宅のタイプや屋上のタイプで大きく異なるので、参考として捉えておくと良いでしょう。
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屋上のある二世帯住宅のメリット
屋外スペースのある暮らしを満喫できる
屋上設置で真っ先に思いつくのがこれ。
既に伝えている通り、様々な用途で利用できる屋上に魅力を感じる人も多いはず。
バーベキューをしたり寝ころんで星を眺めたり、広い場所を確保できればプールを置くことだって夢ではありません。
ガーデニングや洗濯ができる
都市部の住宅街などになると土地面積も小さく、なかなか庭を持つことができない家庭も少なくありません。
そんな家庭こそ屋上がその代わりの役目を果たし、庭でやろうと思っていることを屋上でも対応可能。
屋上であればガーデニングや洗濯物など、日の光を必要とするものにより良く影響を与えることになるはずです。
世帯間の共有スペースとして利用できる
特に二世帯住宅のように、それぞれの階層をそれぞれの世帯の生活空間として使用している住宅タイプは、なかなか両家族揃って利用できる共有スペースの確保に頭を悩ませるはずです。
屋内で難しいのなら屋外で確保、屋上をそういった共有スペースとして利用できるのも大きなメリットの1つではないでしょうか。
屋上付き二世帯住宅のデメリット
魅力ある屋上ライフがまず頭に浮かんでしまいがちですが、やはりそこにはデメリットもしっかりと存在しています。
屋上はむしろメリットよりもこちらをよく知っておく必要があるので、しっかりと頭に入れておきましょう。
費用がかかる
やはり屋上は設置にそれなりの費用が掛かってしまいます。
屋上はただ空間を設ければいい、というわけではなく、
と様々な対策を講じる必要が出てくるのです。
費用については既にお伝えしている通り、少なくても100万円ほどは掛かってしまうので、大きなオプションとして考えておかなければいけません。
定期的なメンテナンスが必要
屋上はその形から雨などの影響を直に受けてしまいます。
排水設備はもちろん設けられますが、万が一排水が詰まってしまった時、屋上がプール状態となることも考えられます。
そうなることを防ぐため、定期的に点検、メンテナンスを行う必要があり、手間やそしてここでもまた費用が掛かってしまいます。
周囲への配慮が必要
特に家が密集している住宅街などでは屋上での過ごし方も考える必要が出てくるでしょう。
人が集まればそれだけ声や物音が大きくなり、バーベキューを行えば火への心配も出てきます。
周りへ気を使いながら利用することになり、思っていたような使い方ができなかった、なんてことにもなり兼ねません。
木造住宅だとトラブルのリスクがある
ここ最近は水への力も強くなっている木造住宅ですが、万が一の時プール状態ともなってしまう危険性のある屋上はやはり木造には不向きだと言われています。
最悪の場合、木材が傷んでしまう恐れもあると言われており、中には「絶対にやめるべき」という声もあるほど、木造での屋上設置は危惧されているのが現状。
しかし工務店によってはそこまで心配する必要もない、という声もあるので一度相談時に詳しく聞いてみることをおすすめします。
屋上のある二世帯住宅の口コミ!
悪い口コミ
良い口コミ
まとめると
とりあえず屋上を設置したい、という漠然とした考えでは思ったような対策が取れていなかったりと上手く活用できないことが多いようです。
反対にあらかじめ用途や不安要素をイメージしておけば、そこに対する対策を取る事も可能。
思い描いていた通りの使い方が実現できます。
大切なのはやはりイメージで、
このあたりに気を付けておけば、後々困ることはそうそうおきないはず。
対策を取ろうとすればそれなりの費用は必要になりますが、快適さを求めるのであればしっかりと考えておく必要があるでしょう。
まとめ
魅力溢れる設備の1つ屋上。
二世帯住宅として親世帯への対処やいくつも挙がるデメリットを考えると、少し不安が残るかもしれませんが、はじめにきちんと相談しておけば大きな問題にはなりません。
庭が持てない住宅など、メリットとなる部分もあるので、充分な快適さを求めることだって可能。
屋上をどう使うのか、まずはそのイメージをはっきりとさせるところから始めてみましょう。
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